2023年11月号 「子どもに伝わる声かけって?」

「子どもに伝わる声かけって?」

 「子どもに何度声をかけても聞いてくれない。繰り返し言っても、わかっているのか怪しい。どんな言葉なら子どもに伝わるの?」
 声かけの悩みに関する相談がありました。
 子どもも意志をもった一人の人間です。いろいろな思いや感情が育っているので、簡単に大人の思い通りにはなりません。例えば「楽しい〇〇があるよ。」のように、具体的な声かけをする。「早くして。」というよりは、お子さんの頭の中で楽しいイメージができるので、スムーズに行動をしてくれることがあります。
 保育所でよく見かけるのは、子どもが自分の世界に入って集中して夢中で遊んでいる時に、声をかけても聞こえていないこと。そんな時は、大人が子どもの世界に入って、少し遊んであげ、それから切り替えて声をかけたり、時間に余裕のある時は満足するまでとことん遊ばせたりなど工夫をしています。
 交換条件のような声かけはやめましょう。例えば「〇〇しないと、おやつはなしね。」のように条件次第で好きなものを取り上げたり、与えたりすることです。幼児期になると自分が楽しいと感じたことを、どんどん頑張り始めます。そこで交換条件を出されると、「楽しいから頑張る」より「おもちゃを買ってもらえるから頑張る」と考えてしまいます。
 でも疲れていたり、気持ちに余裕がなかったりする時もありますよね。そういう時は「〇〇したら、ママは悲しい。」とか「困っちゃうんだよね。」「だから〇〇してくれると嬉しいな。」と声をかけてみましょう。喜怒哀楽は素直に伝えて良いと思います。
 先日はぐで「子育ては仕事をしているより大変ですね。」と言ったママがいました。だから、大変な子育てで言い過ぎてしまったりむきになって怒ってしまったりすることは仕方がないことだと思います。言い過ぎたかな~と思ったら、お互いが落ち着いてきたときに「さっきはごめんね。ママはこう思っていたんだよ。」と気持ちを伝えながら謝って仲直りしましょう。
 育児の悩みが多いほど、育児を一生懸命行っている証拠。「わたし、がんばってる~。」と自分自身をほめてあげてくださいね。

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